D値測定
D値とは微生物数を1/10に減少させるのに必要な線量です。
微生物の種類により、放射線に対する抵抗性が異なります。
段階的に線量照射して、生存菌数を測定することにより、
D値を測定することができます。
主な微生物のD値(参考データ)
微生物の種類 |
培地 |
D値(kGy) |
カビ |
アオカビ |
緩衝液 |
0.4 |
ニホンコウジカビ |
緩衝液 |
0.43 |
酵母 |
パン酵母 |
緩衝液 |
0.20〜0.25 |
細菌 |
枯草菌(芽胞) |
緩衝液 |
2.0〜2.5 |
黄色ブドウ球菌 |
栄養培地 |
0.7 |
大腸菌 |
栄養培地 |
0.1 |
緑膿菌 |
栄養培地 |
0.03 |
サルモネラ菌 |
液状卵 |
0.2 |
ウィルス |
豚パルボウイルス |
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4 |
鳥天然痘ウィルス |
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2.2 |
引用文献
・河村葉子、「プラスチック包装材料の放射線滅菌」、
財団法人 放射線利用振興協会、放射線利用技術データベース、1997年
・藤巻正生監修、「食品照射の効果と安全性」、
財団法人 日本原子力文化機構財団、1991年、31頁
・伊藤均、「放射線によるウイルスの不活性化」、
財団法人 放射線利用振興協会、放射線利用技術データベース、2003年
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