コーガアイソトープで行うガンマ線照射や微生物試験に関するよくある質問をまとめてみました。もしこちらで疑問点が解決しないときは、お問い合わせフォームやお電話でお気軽にご相談ください。弊社スタッフが丁寧にお答えします。
≫ 照射について
≫ 照射の依頼について
≫ 照射による影響について
≫ 微生物試験について
≫ その他
どのように照射を行うのですか?
照射容器にお預かりした製品を、お預かりした梱包形態のまま収納し、照射を行います。製品が入った照射容器が、ガンマ線源のコバルト60の周囲を移動し、ガンマ線が照射されます。お預かりした製品を開封することはありません。
照射容器の大きさはどれくらいですか?
1号機、3号機の有効寸法が580×460×890(H)mm、2号機が825×560×1830(H)mmです。
ガンマ線を照射することにより製品から放射線が出ることはありませんか?
ガンマ線は光と同じ電磁波ですので、透過後なにも残りません。コバルト60のガンマ線照射では、製品が放射線を出す能力を獲得(放射化)することもありません。照射物から放射線が出ることはありませんので、照射直後に触っても問題ありません。
照射する線量は、どのようにして決めるのですか?
滅菌効果がある線量以上から、劣化などの問題が発生しない線量以下の範囲で選定します。医療機器であれば、JISの線量設定法に従って線量を決定いたします。
照射対象物の線量は、なぜ均一にならないのですか?どうして、最小〜最大線量の差が生じるのですか?
ガンマ線が照射されることにより、製品が吸収したエネルギー量が線量になります。線源からの距離の差や、製品自身の遮蔽効果により、対象物内でエネルギー吸収量の差が生じます。
照射中の製品温度はどれくらいになりますか?
ガンマ線エネルギーの吸収と、線源からの放出熱により、製品の温度は若干上昇します。室温+10〜15℃程度です。
ガンマ線滅菌の有効期間はありますか?
一次包装の密封が保たれている限り有効です。製品が外気に触れた段階で、無菌状態とはいえない状態になります。
料金体系はどのようになっていますか?
料金は、線量と照射容器数で決まります。照射容器とは、ガンマ線照射の際に製品を入れる専用の容器です。照射容器の有効サイズは、こちらをご覧ください。料金は照射容器単価ですので、照射容器にできるだけ効率よく、たくさんの製品を入れることができれば、製品の照射単価を下げることができます。詳細はお問い合わせください。
どのように依頼すればいいですか?
当社ホームページよりお申し込みください。試験照射は「試験照射のお申し込み」をクリックし、必要事項を入力してください。継続的な実用照射であれば、企業登録させていただきますので、ご連絡ください。IDとパスワードを発行しますので、ログインして御社専用ページから、照射を申し込んでいただきますようお願いします。
依頼する線量に制限はありますか?
上限はありません。また、下限は試験目的で50Gyが可能です。
納入から出荷までの納期はどれくらいですか?
殺菌・滅菌目的(10kGy〜25kGy程度)であれば最大一週間以内で出荷が可能です。事前に搬入日をご連絡いただければ、最短の出荷日を連絡いたします。
依頼製品はどのように送付すれば良いですか?
殺菌・滅菌が目的であれば、対象物は密封(シール包装)してください。また、輸送に耐えられる梱包で送付していただきますようお願いします。
照射を依頼できないものはありますか?
販売目的の食品などの法律で禁止されているものや、医薬品・医療機器などの製造工程の認可が必要な製品で、製造工程の中にガンマ線滅菌を記載せずに完成した製品は、照射することができません。また、照射する事により、発火・爆発のおそれのある製品および他の依頼製品に悪影響を与える製品(汚れ、液漏れ、悪臭など)もお断りしています。
照射依頼できる最小単位はどれくらいですか?
どんな小さな物でも、ご依頼いただくことが可能です。ただし、1照射容器分の費用が必要になります。
医療機器の照射を依頼できますか?
多くの実績がございますので、是非ご依頼ください。
医薬品の照射を依頼できますか?
医薬品製造業許可を持ち、GMP品質管理体制を整えていますので、是非ご依頼をご相談ください。
化粧品の照射を依頼できますか?
化粧品製造業許可を取得しており実績もございます。是非ご相談ください。
照射により製品の着色・劣化等の影響はありますか?
高分子材料は、着色・強度変化・放射臭が発生することがあります。影響は材質、線量によるため、事前の試験照射が必要です。耐放射線材料についてもご相談ください。金属・無機物は、ほとんど影響はありませんが、ガラスは種類により着色します。
微生物試験の費用はどれくらいですか?
製品形状、寸法により異なります。製品サンプルを送付いただければお見積りいたします。小さく(数センチ)構造が単純なサンプルであれば、バイオバーデン測定が約5千〜1万円、無菌性の試験が約3〜7千円ほどになります。
微生物迅速同定に関しては、こちらをご覧ください。
試験はどれくらいの期間が必要ですか?
バイオバーデン測定は1〜2週間、無菌性の試験は2〜3週間、必要です。滅菌線量設定の試験期間は、Method1、VDmaxが約1.5〜2か月、Method2が約2〜3か月です。
微生物試験技術の研修は決まったコースしか実施できませんか?
お客様のご要望にあわせ、研修内容と日数を調整することができます。また、費用も内容に合わせて相談させていただきます。
微生物試験はどのように依頼すればよろしいですか?
微生物試験の申込書をこちらからダウンロードし、必要事項を記載のうえ、FAXにてお申し込みください。微生物試験技術の研修は、こちらを参照ください。
ウイルスの試験は可能ですか?
申し訳ありませんが、試験照射のみは可能ですがウイルスの試験はお受けすることができません。外部試験機関をご紹介します。
食品照射について教えてください。
国内では、食品衛生法第11条に基づき、「食品に放射線を照射してはならない」ことが規定されています。現在、馬鈴薯の発芽防止目的の照射のみ認められています。
しかし、多くの国々では香辛料や乾燥野菜なども認められ広く普及しています。WHOでは、10kGy以下であれば食品に毒素などの発生はなく、安全性試験は不要と勧告しており、新たな輸入障壁となりかねず、香辛料の許可が待たれている状態です。